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2020.11.05
『親愛(民事)信託契約書』は、iPhoneの説明書と同じ⁉
最近は、専門家向けにDVD教材や書籍で『民事信託の契約書』の指南本をよく
拝見します。
「金融機関に認められる」や「金融機関を突破する」とか「この文例がないと金融機関は
認めない」とか、全て「金融機関の了承がないと、民事信託契約書は成立しない」と
言いたいようですが、これ、大きな間違いです。
そもそも、「信託」と「金融機関」には繋がりは必要ありません。
上記の信託契約書の指南本は信託契約締結時のことばかり、難しい言葉で
書いています。
これも、実は危険です。
なぜなら、信託契約は、「これからの将来を決める約束だから」です。
従来の契約書は、事後の紛争予防のため契約書として「カタチ」を残してしました。
その内容が変わることは、ございません。
(変わることがあれば、問題です。)
しかし、信託契約は将来のことなので、多いに変化する事も想定しないといけません。
そうです、未来、将来のことを契約締結時に決めるので、変化に対応できないと、
逆に信託契約が機能しなくなります。
このことが一番怖いこと、ご依頼者が困ることです。
皆さん、かつての携帯電話の分厚い説明書読んでから、携帯を使いましたか?
「はい」という方は、少ないと思います。
説明書を読んでも、携帯を使ってみないと、わかりません。
iPhoneって、取り扱い説明書ないですよね?
それでも、日本人は使っていますよね。
わからなければ、わかる人に聴く。
スティーブ・ジョブズは、iPhoneに取り扱い説明書を付けなかったのは、
「あなたの自由にiPhoneを使って下さい。あなただけの使い方でiPhoneを使って
下さい」とのメッセージがあると言われています。
親愛信託もそうです。
ご依頼者ごとに、契約書が出来るのです。
そこに金融機関も何も第三者が介入する余地はいりません。
もちろん、信託法、そもそもの法秩序に反してはなりませんが。
2020.11.02
法律を『使える』専門家と、法律を『活かせる』専門家
登記実務や従来の民法下の作成は、『誰がしても同じ結果ではないといけない』という、
実務が過程どおりの専門家が、『仕事ができる法律家』と、言われていたように思います。
これが、法律を『使える』専門家です。
(ごく、自然、当たり前のことをいっているようですが)
しかし、社会情勢の変動、法律の改正、デジタル政府への移行、慣習の見直しと、
言わば、かつてのように一度、しっかり勉強した法律を、毎年の様に改正があるので、
法律家もそれに追いついていくために、日々、情報を取り入れ、研鑽しないといけない時代
になりました。
(そもそも、取引法が明治時代の法律を使って国は、日本以外に民主主義の国ではないでしょう)
ここで、更に『英米法』という法律体系を持つ法律が日本にも入ってきました。
まだ10年程しか施行されて経過していませんので、ここで、法律を『活かす』専門家に
なる必要性が出てきました。
従来の業務どおりでは、理解できない法律も存在します。
従来の日本の法律はドイツ、フランス法を代表とする『大陸法』がメインでした。
(『大陸法』は、規制国家を概念としており、国民の行動を規制する法律です。
国家間が陸続きなので、国民の行動を制御して、国家間の争いを避ける目的を主としています)
しかし、『英米法』は規制緩和された法律で、国家が私人間取引に原則関与しません。
いわば、徹底した自由です。よって約束(契約)を破れば、責任(莫大な損害賠償)を追求
されます。
このように、法律を『使える』専門家は、従来の業務の言わば、『繰り返し』をすれば、
答え(法律的に正しい)を出せましたが、『英米法』のように、答えを見つける
法律を『活かせる』専門家は、なかなか日本には存在しないように思います。
これからは、『使える』のは、勿論、『活かせる』専門家を私は、目指しております。
2020.10.28
認知症の要因は「歯周病」にあり⁉
「認知症の要因の一つとして、歯周病の病原菌が考えられる」との見解が九州大学ほか歯科医の
方々の研究で発表されたようです。
「口臭や虫歯は歯周病菌が関与している」との、口の中の環境を整える事は周知されていましたが、
「認知症」にも関連性がある、という研究成果は画期的です。
その原因菌を突き止めれば、「認知症予防」の薬の開発、口臭の衛生についても、
発展すれば、大きな成果が得られるのではないかと期待します。
確かに、虫歯は強烈な痛みで、身体が異常であることを教えてくれます。
また、プロのアスリートがすることは、歯のかみ合わせをチェックすることだそうです。
よって、歯は身体の健康の重要なシグナルを出してくれているとも考えられます。
8020運動(80歳まで、自分の歯20本)というのも真をついたことかも
しれません。