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2020.05.28
『ことば』の使い方 Vol.2
本日は、私が今でも覚えている『ことば』の使い方で感銘を受けたエピソードをご紹介します。
もう、数十年前のお話です。
メールもFAXも普及していない、1970年代。
日本の高度成長期の、ある中小企業の総務担当の女性の方の電話での出来事です。
その女性が勤務されていた会社は、業績不振で会社をたたむ業務をしていた際のことです。
会社の電話が鳴り、女性が「はい、○○商事でございます。申し訳ございません。こちらでは、ございません」
間違い電話の様でした。
また、女性が「はい、○○商事でございます。申し訳ございません。こちらでは、ございません」
2度、間違い電話がありました。そして、次の女性の電話での対応で、奇跡が起こります。
電話が鳴り、その女性が「はい、○○商事でございます。申し訳ございません。こちらではございません。
よほど、ご縁がございますね。」と、対応されました。
その電話をかけていた方は、ある大企業の社長さんで、この「よほど、ご縁がございますね」という、
間違い電話にも関わらず、素晴らしい対応だと感銘を受けられて、次の電話で、その女性の会社に
今度は、間違えではなく、女性に「社長さんは、お手すきですか」と、会社をたたみかけていた社長に
お仕事、取引をしたい旨を申し出て、会社は、無事、たたむ事なく、大きな企業に成長されたそうです。
その電話対応の女性が、間違い電話にも関わらず、「よほど、ご縁がございますね。」という『ことば』が
会社を救ったのです。
「これだけ電話対応が素晴らしい会社は、初めてだ」と、その大企業の社長は感動したらしいです。
間違え電話でも、きちんと、心遣いができる、それだけで、道は開けるから、面白いものです。
やはり、『ことば』は、大切に扱わないといけませんね。