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2022.07.28
「新しい資本主義とは」日本のローンは、海外のローンと違う。
私も司法書士として、住宅を建築された方、住宅を購入された方やから「抵当権設定登記」のご依頼を受けて、
登記申請をしております。
…て、日常の司法書士の登記業務ですが、
実は、前提となっている「住宅ローン」、実は、世界の諸国からすると「住宅ローン」とは、
呼べない制度なのです。
日本の「住宅ローン」、よく考えてみると、金融機関から借入したお金をたまたま、
住宅購入、建築に支払う。
それの不動産に抵当権を設定する。
「住宅ローン契約」と言っているにも関わらず、「金銭消費貸借契約」と「抵当権設定契約」
を締結しているのです。
肝心な「住宅」「不動産」と借り入れたお金に結び付きが、全くないのです。
(金銭消費貸借契約に条項として、「借り入れた金銭は不動産の購入、建築費に充てる」ぐらいです。)
この「金銭消費貸借契約」の根源は、江戸時代にお隣さんから「お米」を借りることを
根源とする、かなり、古来的な手法を未だに日本の金融の世界では、活用しています。
では、欧米諸国、本場の「住宅ローン」は、購入する「不動産」にお金を貸すのです。
いわば、「不動産」が法人格の様に考えて、借入の主体は、「不動産」です。
よって、返済できなくなれば、その「不動産」を返却すれば、よいのです。
これを「ノンリコースローン」非遡及型ローンです。
日本のように、「利息、元本全て返済しなくてもよい」のです。
日本のローンは、「リコースローン」遡及型ローンで、
借り入れた当初の元本、利息等全て返済しないといけない、制度です。
そもそも、土地と建物、別の不動産と認識して取引をしている国は、日本ぐらいです。
民法に「法定地上権」という用益権が、ございますが、これがある国が日本のみです。
この「ローン」と言う制度を変革すれば、「新しい資本主義」ではなく、
日本の「通常の資本主義」の国になるのではないか、と思います。