お知らせ
2023.03.20
【企業顧問弁護士問題】相談窓口に中立性問題~日経新聞朝刊より~
企業などのハラスメント窓口で相談に応じた弁護士が、その後訴訟に発展した場合、
会社側の代理人になれるかで議論が起きている。
相談担当と代理人を兼ねた複数の弁護士が弁護士会から戒告処分を受けてたためだ。
企業の顧問弁護士に窓口を任せている企業も多く、相談体制の見直しにつながる可能性も
ある。
弁護士会には、相談窓口の位置づけを議論し、どんな場合に利益相反になるのかの
線引きを示すことも求められそうだ。
ルールが不明確なままでは、弁護士が委縮し、相談窓口が機能不全に陥る恐れが
出る可能性もある。
(以上、令和5年3月20日日経新聞朝刊より)
日本の企業も欧米諸国に遅れまいと、企業の内部通告制度を法整備をしたり、
働く人間が不当な扱いをされない様な環境を作る動きがある。
しかし、その担い手とされる弁護士が「利益相反」という、弁護士が職務上
重要視される事により、そもそもの企業側に不利な内部通告をされた場合に
企業側に立つか、従業員側に立ちか、問題が生じる。
なぜなら、企業の顧問弁護士は、企業から報酬を貰う立場で動いており、
必ず、企業側に立つことになる。
では、従業員からすると、訴訟や調停になると、相談窓口で信頼していた弁護士が
相手方となり、公平性に欠けてくる。
では、企業は、相談窓口担当の弁護士と、企業の顧問弁護士の双方を立てないと
いけないか、問題となってくる。
その際に、相談窓口に司法書士を活用する手はあるのではないか。
将来、訴訟になれば、弁護士を依頼する事になるが、契約書のチェックや
企業法務に関する知識を有している司法書士もいる。
是非、この辺り、日本の特有の法律専門家の司法書士が活躍できる分野であると
私は個人的に考えている。