お知らせ
2022.05.29
【私見】近時の裁判例から考察・家族信託と遺留分
私も民事信託の法律実務家として、ネットや書籍の情報、内容に
「本当に判決文を読んでいるのか、それで、そこから何を考察して
信託法を活用している法律家や専門家は存在するのか」
とても、疑問に思います。
いわゆる、情報操作や根拠のはっきりしない「ガセネタ」といえる事柄が一人歩きしている点に危惧します。
「家族信託と遺留分」について、裁判所が考察して判断した判決は、このブログを書いている時点では
存在しません。
なぜなら、あくまでも民事訴訟の範疇は、原告の主張を裁判所がどれだけ認めて貰えるか(認容判決=勝訴)
ですので、そもそも信託法と民法との関係を判断した判決は、未だ存在しません。
今あるのは、信託法という条文と、信託契約が絡んだ内容の損害賠償請求といえるでしょう。
事実、「逐条解説 信託法」は、多くの著名な学者や法律家がその書籍から引用しておりますが、
この「逐条解説 信託法」は、絶版本とされており、私は、何度も国会図書館に問い合わせをしても
「貸出中」で、今後、私は拝読する事が不可能のように思います。
また、次回は「成年後見制度の逸脱となる民事信託は、いかがなものか」という論点自体が、
そもそも、おかしいと言う点をご紹介したいと思います。