お知らせ
2021.07.29
迫る相続・贈与税の「一本化」生前贈与には頼れない(「週刊東洋経済」より)
日経新聞や発売中の週刊東洋経済に注目すべき記事がございました。
①相続税と贈与税の一本化
・暦年課税をなくして相続時精算課税に統一する。
☞実質は相続税一本化に。
②贈与税の特例制度を廃止
・教育資金や結婚・子育て資金の一括贈与に対する
非課税を廃止する。
☞ファミリー内の資産移転で富裕層の節税に過ぎない。
③金融所得課税の強化
・株式の配当や譲渡益にかかる20%の税率を上げる。
☞株式市場をにらみつつ、慎重に対応へ。
(以上、「週刊東洋経済 20217/31」より抜粋)
かつて、大学生の頃、「比較憲法」や「大陸法と英米法の比較」
「税制度の比較」と、ゼミで政治学のディベイトでテーマに挙げていました。
今思うと、歴史や制度の比較をしていると当時思っていたのですが、
真に日本は「脱ガラパゴス」へと向かい、未だに法律専門家で「大陸法と英米法の比較」
を非現実的に捉えていらっしゃる方が多いですが、実務上、この法律体系の理解がないと、
法律の条文をミスリードしてしまう恐れがあります。
かつて、日本は「内需」という国内の経済規模で「お金」が回っていました。
しかし、もう数年後には人口が1億人を下回り、人口は減少の一途です。
よって、さまざまな制度を国際基準にしておかなければ、
日本は、世界から相手にされなくなる恐れがございます。
それは、この税制度、金融制度、法律全て、見直す必要があります。
日本のような「法定相続制度」や贈与税、相続税制の「法定相続分課税方式」を
採用している国は、世界中探してもないでしょう。
相続に関して、原則包括承継(財産も債務も法定相続人が承継)とする制度を
採用している国も日本ぐらいでしょう。
ピラミッド型人口構成の時代なら、法定相続制度も機能していたのでしょうが、
実務上、機能しなくなる場合もございます。
(相続人を発見しても、返答がないというケースもあります)
携帯電話が「ガラケー」と言われていましたが、法律、税制度が「ガラロー」「ガラタク」と
言われるようになるでしょう。
東京オリンピック・パラリンピック後には、衆議院議員の選挙がございます。
(解散しなくとも、任期満了になりますので)
ここで、衆議院議員に立候補する方、各政党は是非、ころ論点もマニュフェスト(公約)
に盛り込んで頂きたいと思います。
そう、国会議員の選挙は、国民からの信託によって託されるのですから。